農業・林業の支援事例

支援事例(再掲載) みんなが笑顔になる「りんごの販路開拓支援」


カテゴリー:販路開拓

担当コーディネーター:東野 礼コーディネーター

 

支援事例1でご紹介しました、こちらの事例は、令和2年度よろず支援拠点成果事例集に掲載されましたので改めてご紹介します。

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支援事例4(再掲) 林業における都市からの移住と創業


「恵那の里山を守りたい」都会から恵那に移住した庭師の思いを実現した起業

カテゴリー:創業

相談者:緑の便利屋さん 山奉仕 代表 藤村 聡樹 様

支援事例3 経営資源の見直し


経営資源を見直し農泊事業の立ち上げ

カテゴリー:経営改善

相談者:NPO法人恵那市坂折棚田保存会 理事長 田口 譲 様

支援事例2 林業における都市からの移住と創業


事業者様:緑の便利屋さん 山奉仕(恵那市 代表:藤村 聡樹)様

担当コーディネーター:松岡 隆

 

本日は、都市から恵那市へ移住して創業に取組まれ事業化に成功した事例をご紹介します。

 

<経緯>

 今回ご紹介させていただく事業者様は、神奈川県川崎市から恵那市へ移住され、地元の造園事業所に勤務していたが、美しい自然を守りたいとの想いが強く創業を志すも、どのように準備し手続きを進めれば良いかわからない状況の中、当拠点にお越しいただきました。

 

<課題>

 事業者である藤村様の想いは、「恵那の美しい自然を守りたい」とのことでしたが、創業後の成功イメージやイメージを実現するためのターゲットとコンセプト、得たい年収など具体的な事業イメージがぼんやりしている状態でした。起業を成功させるための課題としては、事業コンセプトとターゲットの明確化とともに、創業後の集客拡大でした。

 

<主な取組み>

 課題の解決にあたって代表の藤村様と相談を重ねた結果、庭師としての視点ではなく純粋に「美しい自然を守りたい」との想いと真逆の現実世界がどこにあるのか?さらには、何故そのような状態になっているのか?について市場調査を実施していただくことでした。

そこで見えてきたのが、「大きな庭木の伸びすぎた枝」であり「雑草が伸び切った田んぼ」や「荒廃した裏山」でした。さらに、そのような事態になっている原因を土地のオーナーに伺う中で、庭師に頼むほどの仕事ではないが、高齢になり脚立に登れず重労働のために放置されているという、高齢者が多い地域の問題点が多く存在していることが見えてきました。そこでこれらの問題を解決する事業コンセプトとして藤村様が提案されたのが「緑の便利屋さん 山奉仕」でした。

次に、恵那市周辺のターゲット層に認知いただくために、ニュース原稿の作成と報道機関へのリリースを実施、さらには、チラシを作成しターゲットが立ち寄りそうな場所への配布に取組みました。

 

<成果>

 これらの取組みにより、想定していたターゲット層からの受注が増加するとともに、藤村様の仕事ぶりに感銘を受けたお客様からの口コミの効果により、創業1年で当初の目標を達成できるに至りました。

 

<事業者様のお声>

 よろず支援拠点に相談するまでは、想いだけが先行し何をどのように進めれば良いのか全く分からない状態で半ば起業を諦めかけていましたが、根気強く、親切丁寧に、一つ一つ問題点の解決に繋がるヒントをいただき、私の心の奥にある、気付いていない想いや考えを『引き出してもらった』と感じています。

私が何を考えているのか、自分自身でもよく分からなかったものを「最終ゴールはどこか?」「収入の目標は?」「市場のニーズは?」「ライバルは?」「絶対に譲れないことは?」など、その場で聞かれたり、時には宿題を出されたりしてじっくり考えることによって『引き出してもらった』のだと思います。また、判断に迷っている時も判断基準を明確にしていただくなど具体的で且つ効果的なアドバイスをいただき頼りになりました。

同業者の高齢化を好機と捉えられたこと、お金に余裕のある高齢者をターゲットに絞ったこと、プレスリリースの方法を教わったこと、チラシやロゴの作成のアドバイスもとても参考になりました。

起業して一年の現在、これまで以上に移住して良かったと思っています。都会にいたらライバルも多くて、資金もかかって、起業できなかったと思います。

現在は、自分のペースで、自分の納得するように仕事ができています。それも、一年前に自分の頭を整理してもらったおかげだと思っています。

(緑の便利屋さん 山奉仕 藤村代表)

 


支援事例1 農業における販路開拓支援


【販路開拓】

担当コーディネーター:東野 礼

相談者:けさ丸りんご園

 

今回は実際にコーディネーターが動いて販路開拓につながった事例を紹介します。

 

 飛騨市でりんご農園を営む「けさ丸りんご園」さんが、落ちて傷がついたり、実になる途中で霜がついて傷んでしまったりして、百貨店やスーパーなどに「りんご」として出荷できず、「加工用りんご」として出荷するりんごの販売経路の相談に訪れました。

 飛騨市の他のりんご農家さんは、そういった加工用りんごは売り物にならないので、捨てるよりましだということで農協に安価で買ってもらうことが一般的だそうです。農協はその加工用りんごをジュースに加工し、販売します。しかし、けさ丸りんご園さんは「他に使い道があるはずだ。」といろいろと考えていましたが、どのように販路を見つければよいかといった見当もつかなかったので、よろず支援拠点に相談に来てくださいました。

 

 そこで個人的なネットワークを使い、一宮市の洋菓子店「パティスリー・ケー・シマオ」さんに加工用りんごについていろいろと相談し、次回の飛騨市の訪問時にテレビ電話を利用し、実際に加工用りんごを見ていただき、パティシエの目で判断してもらうことにしました。すると、洋菓子の卸売問屋さんが取り扱っている加工用りんごよりも品質が良く、しかも価格も同程度かそれより安価であったため、早速購入していただきました。

 

 パティスリー・ケー・シマオさんでは、そのりんごをジャムに加工して販売しました。すると、「今まで食べたりんごジャムよりおいしい」「ジャムは苦手だったけど、このジャムなら食べられる」といった言葉が寄せられ、売れ行きも好調だということでとても喜んでいただけました。一方、けさ丸りんご園さんでも、農協に販売するよりも高く買っていただき、かつ素敵なジャムに仕上げていただいたということで、とても喜んでいただけました。

 

 このように、よろず支援拠点では、時にはコーディネーター自らが相談者の営業部長となり、みんなが笑顔になる支援を行っています。是非お気軽にお立ち寄りください!